定価6,496円(5,905円+税)
在庫:あり
「阪神・淡路大震災」のときに、自らの勤務校が避難所になったために援助活動に奔走した教師がいた。かれらは自らを顧みず、避難所の管理・運営にあたったが、それには食料や救援物資の仕分け、小競り合いの仲裁、病人の世話や夜の見回り、連絡版の作成など、想像を絶するほどの仕事量があった。それゆえ、危機管理など貴重な体験をしたが、一方では、過労と、誰にぶつけたらよいかわからない怒りを抱えていた。それでも目の前に山積みされる問題の対策に奮走した。ある校長は38年間の教職経験のうちで最大でかつ最高の指導性を発揮したと述懐しているが、本書はかれらの赤裸々な告白と、かれらの臨床心理学的なストレス調査結果の記録である。
大阪市立大学名誉教授・関西大学社会学部教授。