定価3,666円(3,333円+税)
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共存同衆は、文明開化と初期都市民権派の代表的啓蒙言論結社で、明六社などと拮抗したが、これまで断編的研究しかなく今日では皆無である。同社は明治6 年「日本学生会」を母体として翌7年に結成され、藩閥政府と板垣退助らの立志社等の急進的民権運動との対立を調和する「共存の道」を旗印に、政治的啓蒙思想の普及と諸運動を展開して明治初期の政治社会に大きな影響を与えた。本著はこうした自由平等な民主主義的結社の共存同衆の生成の軌跡を本格的に追究した研究書で、日本の近代化と初期自由民権運動の類例のない事例研究書である。
東海大学政経学部教授、同大学院政治学研究科教授。専攻日本政治思想史(政治史)・政治学、現代日本政治論。