松本健
定価3,143円(2,857円+税)
在庫:あり
近世文学の幕開けを飾る仮名草子の代表作、『竹斎』と『浮世物語』をめぐる新歴史主義的考察。笑いの物語の中に、政治・学問・思想の新たなる枠組みの構築が当代の叡智として映し出される。それは、到来したばかりの印刷技術を利用した有識人たちの意識表明であり、このような虚構の物語が作成・授受されたこと、そして流通したことが、日本文学史における〈物語〉という存在の意味と認識に変化をもたらしていたことを論じる。
(韓国)高麗大学校日語文学科招聘教授。