定価7,638円(本体6,944円+税)
在庫:あり
本書では、日露戦争後の東北アジア地域における日露の勢力争いの中で生まれたいわゆる「満蒙問題」が、1911年の外モンゴルの事実上の独立と1932年の「満洲国」の成立により、どのようにして「蒙古問題」として内モンゴルに移行し、さらにそれが、どのようにして史上最大の激動の時代20世紀前半の国際社会のダイナミックな変動の中に組み込まれていったのかを詳述している。1930年代に起きた内モンゴル自治運動とそれに対する日本の外交政策に焦点をあてながら検討し、それによって、当時の国際社会における内モンゴル問題の多元的な諸相を明らかにした。
2012年~秋田国際教養大学助教。2016年~国際教養大学助教。学術博士。専攻はモンゴル近現代史。主な論文は、『内モンゴル自治運動と太平洋戦争期における日本の対内モンゴル政策―「日 華同盟条約を中心に」』 (『東北アジア研究』 (16)、2012年)、『モンゴル自治邦の実像と虚像― 日本の外交政策からのアプローチ』 (『中国21』 (27)、2007年)、『汪兆銘と内モンゴル自治運動 ―日本の対内モンゴル政策を中心に』(『日本モンゴル学会紀要』(35)、2005年)など。
日本学術振興会科学研究費補助金成果公開促進費(出版助成金)による刊行図書