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大気の理とその諸相
  • 仕様:A5判並製
  • 480ページ
  • ISBN978-4-88359-349-1
  • 発行日:2017/04/17

大気の理とその諸相

佐藤典人

定価4,400円(本体4,000円+税)

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概要

地球上に住むわれわれ人間の日々の生活と極めて密接な関わりを有する大気の諸現象に焦点を照射し、その基本的な仕組みに対して気象学的な観点から平易な解説を本書では試みている。その上に立って、われわれの周りで生起する多様な大気の実態を、現代的な環境問題なども包含して、気候学的な切り口で捉えることに心掛けている。したがって、基礎的な専門書として本書は位置付けられる。

目次

  • はじめに
第1章 大気地理学[気候・気象]を学ぶに臨み
  • 1. 『大気地理学』の学びの前提
    1. 科学的思考とは?
    2. 学を修める姿勢
    3. 人間にとって大気現象とは?
    4. 大気現象の特異性と思考の発端
    5. 相対視の意義
    6. スケールの重要性
    7. 大気現象の「記述」から「説明」へ
    8. 天気図の紙背を洞察
    9. どこから歩を踏み入れるのか?
第2章 大気現象の理解を前にして
  • 1. 地球はどのようにして誕生したのか?
  • 2. なぜ天気現象が生ずるのか?
  • 3.なぜ様々な現象が重層的に絡むのか?
  • 4.わずか一字違いの意味の相違
  • 5.「気候」の定義に関わる問題
    1. 大気現象の実像なのか?
    2. 相加平均値への客観的な吟味
    3. アイソプレスの効用
    4. 行政単位の天気予報の妥当性
  • 6.どうやって可視化するのか?
  • 7.有事に新発見とは?
  • 8.機器観測は万能なのか?
  • 9.特異な景色の黙示とは?
  • 10.生物季節と生気候
  • 11.古老の言い伝えは正しいのか?
第3章 大気現象を構成する要素と因子
  • 1. 大気現象を構成する要素とは?
  • 2. 大気現象を左右する因子とは?
  • 3.どうやって大気現象の顔色を窺うのか?
第4章 大気現象を構成する要素と因子
  • 1. 気温と気圧は相互に関係するのか?
  • 2. 気温と気圧の気候
    1. グローバルスケールの気温と気圧
    2. シノプティックスケールの気温と気圧
    3. メソスケールの気温と気圧
    4. ローカルスケールの気温と気圧
第5章 なぜ雲が湧いて降水が落ちてくるのか?
  • 1. 忍者のような大気中の水分
  • 2. 大気中の水分を知る術
  • 3. 熱を断って温度変化するとは?
  • 4. 大気の上下動の目安と雲の形との繋がり
  • 5. なぜ山地を越えただけで高温・乾燥となるのか?
  • 6. 降水の気候
    1. グローバルスケールの降水
    2. シノプティックスケールの降水
    3. メソスケールの降水
    4. ローカルスケールの降水
第6章 どうすれば大気の動きを捉えられるのか?
  • 1. 大気の動く原理と収束・発散とは?
  • 2. 大気の動きへ地球自転の影響は及ぶのか?
  • 3. 大気に作用する力には何があるのか?
  • 4. 「温度風」という机上の風とは?
  • 5. 風系の気候
    1. グローバルスケールの風系
    2. シノプティックスケールの風系
    3. メソスケールの風系
    4. ローカルスケールの風系
第7章 大気の団体とその狭間
  • 1. 音楽通に無縁なベルゲン学派とは?
  • 2. 大気の団体にも得意な季節があるのか?
  • 3. 極東における大気の団体とは?
  • 4. 大気の団体とその狭間とは?
  • 5. 温帯低気圧とその一生とは?
  • 6. 台風はどのような低気圧なのか?
    1. 台風と温帯低気圧との相違
    2. 台風とENSO現象との関係は?
  • 7. 高・低気圧の気候
    1. グローバルスケールの高・低気圧
    2. シノプティックスケールの高・低気圧
第8章 高層風の波動と下層の大気現象との対応
  • 1. 渦度とそれに関する法則
  • 2. 収束・発散の様々なパターン
  • 3. 地形性擾乱の仕組みとは?
  • 4. 高層風の波動とは?
  • 5. 高層風の波動と下層の大気との連動
  • 6. 東西流の流れの強弱を知るには?
第9章 地球規模の大気の循環を考える
  • 1. 大気大循環への追究の歩み
  • 2. 角運動量保存の法則とは?
  • 3. 大気大循環の実態はどうなのか?
第10章 気候の分類とその分布領域
  • 1. 気候の分類と気候地域区分
  • 2. 気候指数と乾燥・湿潤の扱い
  • 3. 気候地域区分における2つの視座とは?
  • 4. グローバルスケールの気候地域区分
    1. 経験的気候分類
    2. 発生的気候分類
  • 5. 日本列島の気候地域区分
第11章 過去の気候と気候の変化
  • 1. 異常気象と気候変化の違いとは?
  • 2. 過去の気候へのアプローチの術
  • 3. 何が気候を変えるのか?
    1. 地球の軌道に関わる原因
    2. 太陽活動に関わる原因
    3. 火山活動に関わる原因
    4. 人為活動に関わる原因
  • 4. ENSOに象徴される大気・海洋相互作用
  • 5. 漁獲量の変動は何を示唆しているのか?
  • 6. 人類の存続と気候の変化
第12章 今日の大気環境問題を巡る三役
  • 1. そもそも大気の汚染とは?
  • 2. 越境汚染の曲者・酸性雨の仕組み?
    1. 酸性雨の指摘の契機
    2. 酸性雨の仕組み
    3. 樹木などに影響を及ぼすメカニズム
  • 3. 極域のオゾンホールの背後に潜む偶然性とは?
    1. オゾン層の存在意義は何処にあるのか?
    2. オゾンの生成とオゾンホールの発見
    3. オゾンホール形成の仕組みとは?
    4. フロンガスとは?
    5. なぜ,北極よりも南極なのか?
  • 4. 地球温暖化のシナリオとそれへの懐疑
    1. 地球温暖化のシナリオとは?
    2. CO₂濃度の推移と地球温暖化
    3. 近年のCO₂濃度急増の影響
    4. 地球温暖化のシミュレーション
    5. 地球温暖化のシナリオへの懐疑
    6. ならばどうするべきか?

  • おわりに
    1. 主な専門書の文献一覧
  • 索引

著者紹介

法政大学名誉教授。専攻分野:自然地理学(気候学)。

※発行時の奥付より

装幀