定価8,700円(本体7,909円+税)
在庫:あり
世界で最も迫害される人々として知られてきたロヒンギャを、genocideという視角から考え始め最初の章を書き始めたのは2013年頃であったが、2019年末には国際司法裁判所で、ミャンマーでロヒンギャに対するgenocideが行われてきたと訴えその停止のための仮処分をガンビアが求める公聴会も開かれ、その主張の大半を認める仮処分が下された。日本人のミャンマー認識が、民主化されたミャンマーという認識のレベルで止まっている間に、2017年には8000-22000人と推定される死者や、強姦、略奪、放火を伴う加害行為がこのイスラム教徒達に対して行われてきた。加害者側とその語る「物語」を暖かく支持し続ける日本政府もこの問題の中核にあることを、大半の日本人は知らない。
学習院大学法学部教授。B.L. (東京大学法学部)、Ph.D. (国際政治 Yale University)。過去Kennedy School of Government(Harvard University)フェロー、慶応大学総合政策学部非常勤講師、上海国際問題研究所客員研究員、復旦大学客員教授、北京大学客員教授。2018年よりFree Rohingya CoalitionのCitizen Ambassador。
学習院大学研究成果助成を受けての出版