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英語聴解考
  • 仕様:A5判並製
  • 184ページ
  • ISBN978-4-88359-382-8
  • 発行日:2022/12/08

英語聴解考

日本人学習者による語認知を中心として

榎本 暁

定価3,080円(本体2,800円+税)

在庫:あり

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概要

語認知を中心として、言語聴解過程を考慮しながら、日本人英語学習者の英語リスニングの諸相について記述する。音素・音節の知覚、音変化への対応、語認知に対する語彙知識の影響、および短い英文の聞き取りについての調査結果を報告している。英語聴解上の問題点を指摘するとともに、それらに対する対処法についても考察を行っている。

目次

第1章 序 論
  • 1. 本論の目的
  • 2. 語認知に焦点をあてることについて
  • 3. 言語聴解過程について
  • 4. 本書の構成
第2章 英語音素(文節音)の知覚
  • 1. 母語音韻の獲得と外国語音声知覚における母語干渉の問題について
  • 2. 英語子音の知覚について
  • 3. 英語母音の知覚について
    • 3.1 リサーチデザイン
    • 3.2 刺激語について
    • 3.3 調査参加者
    • 3.4 調査手順
    • 3.5 調査結果
  • 4. まとめと考察
第3章 英語音節の知覚について
  • 1. はじめに
  • 2. 先行研究
    • 2.1 日本語話者によるモーラ単位に基づく分節法について
    • 2.2 外国語の音節知覚処理における母語の負の転移について
    • 2.3 日本語話者による音節情報の知覚処理について
  • 3. 調査1(ナンセンスワード)
    • 3.1 リサーチデザイン
    • 3.2 調査参加者
    • 3.3 調査手順
    • 3.4 結果
  • 4. 調査2(コーダ位置における/m/音の知覚)
    • 4.1 リサーチデザイン
    • 4.2 調査参加者
    • 4.3 調査手順
    • 4.4 調査結果
  • 5. 調査3(有意味語:2音節語)
    • 5.1 リサーチデザイン
    • 5.2 調査参加者
    • 5.3 調査結果
  • 6. 調査4(有意味語:1音節語)
    • 6.1 リサーチデザイン
    • 6.2 調査参加者
    • 6.3 調査手順
    • 6.4 調査結果
  • 7. まとめ
第4章 語認知に対する語のなじみ度と音変化の関わりについて
  • 1. はじめに
  • 2. 調査1(2音節語に関する調査)
    • 2.1 リサーチデザイン(テスト形式)
    • 2.2 調査結果
  • 3. 調査2(1音節語に関する調査)
    • 3.1 リサーチデザイン
    • 3.2 調査結果
  • 4. まとめ
第5章 短い英文の聞き取りについて
  • 1. はじめに
  • 2. 調査内容について
    • 2.1 リサーチデザインと調査マテリアル
    • 2.2 調査参加者
    • 2.3 調査手順
  • 3. 結果
    • 3.1 全体的な結果
    • 3.2 Immediate recognition
    • 3.3 Successful recognition
    • 3.4 Delayed (late) recognition
    • 3.5 誤答分析
  • 4. まとめ
第6章 リスニング力向上のための取り組みについて
  • 1. はじめに
  • 2. 英語のリスニングにおける問題点とその対応の優先順位について
  • 3. 実践内容について
    • 3.1 語彙知識(なじみ度)の向上にむけて
    • 3.2 機能語の知覚率向上に向けて
    • 3.3 音節構造の違い・音変化
        (unreleased stops, /t/-deletion, /d/-deletion)への対応
    • 3.4 授業全体の構成について
    • 3.5 授業参加者
  • 4. 結果
    • 4.1 CASECテストによる学習成果の検証
    • 4.2 機能語知覚テストによる学習成果の検証
    • 4.3 授業内で扱った各課題についてのアンケートの結果について
  • 4. まとめと考察
第7章 本研究のまとめ
  • 1. 本研究のまとめ
  • 2. 英語母語話者が用いる英語聴解ストラテジーについて
付 録
  • 付録A. 母音知覚テスト 解答用紙
  • 付録B. Gatingテスト 説明および解答用紙(コーダ /m/ 知覚)
  • 付録C. 調査1(Sound Reduction)で用いられた例文一覧
  • 付録D. 調査1(Sound Reduction)全体結果
  • 付録E. 調査2(Sound Reduction)で用いられた例文一覧
  • 付録F. 調査2(Sound Reduction)全体結果
  • 付録G. Gating調査(英語短文)英語話者に関する結果
  • 付録H. Gating調査(英語短文)日本語話者に関する結果
  • 付録I. 「単語帳」の内容について
  • 付録J. 「機能語発音演習用テキスト」の内容例
  • 参考文献
  • あとがき

著者紹介

榎本 暁(えのもと あきら)

名城大学理工学部准教授。専門:言語学。

    【主な論文】
  • 「英語の旬レベルにおけるリズム現象の一般化について」(1998,『音韻研究』1)
  • 「愛知県知多方言における語アクセントの変化について」(2021,『名城大学人文紀要』127)
    【主な著書】
  • 共著「異文化理解のためのVOAニュース15」(英宝社)
※発行時の奥付より

装幀