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会計とファイナンス
  • 仕様:A5判並製
  • 142ページ
  • ISBN978-4-88359-391-0
  • 発行日:2025/03/27

会計とファイナンス

孔炳龍

定価2,750円(本体2,500円+税)

在庫:あり

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概要

本書は、会計との関わりの中でファイナンスについて論じています。とりわけ、今日の会計の研究書では、ファイナンスの内容を加味した実証研究が多数出版されています。本書は、ファイナンスの中で、会計に関わる基礎的な内容で構成されており、効率的市場仮説、MM理論、ポートフォリオ理論などの専門用語をできるだけかみくだいて解説しています。また、本書では、企業における投資や資金調達について論じており、回収期間法、平均投資利益率法、正味現在価値法や、内部収益率法など、いかに効率的に資金を調達して運用していくかなども明らかにしています。

目次

  • まえがき
第1章 コーポレート・ファイナンスの基礎知識
  • 1-1.コーポレート・ファイナンス
  • 1-2.現代社会における企業の役割とコーポレート・ファイナンス
    • 1-2-1.生活に必要な財の供給と消費との関係
    • 1-2-2.企業の営業循環過程とコーポレート・ファイナンス
    • 1-2-3.資金の循環過程としての企業―収益性原理
  • 1-3.企業とヒト・モノ・お金
  • 1-4.資金調達と投資
  • 1-5.エイジェンシー問題
  • 1-6.コーポレート・ガバナンス
  • 1-7.株式持ち合い
第2章 資金調達
  • 2-1.資金調達とは
  • 2-2.資金の運用過程
  • 2-3.資金運用と成果分配・内部留保
  • 2-4.流動性と収益性
  • 2-5.資金調達の分類
  • 2-6.資金調達形態の変遷
  • 2-7.株式会社と株式市場
    • 2-7-1.株式会社のしくみ
    • 2-7-2.現実資本と株式価値
    • 2-7-3.株式価値の評価
    • 2-7-4.現在価値としての株式価値
    • 2-7-5.創業者利益
  • 2-8.社債市場
第3章 エクイティ・ファイナンス
  • 3-1.エクイティ・ファイナンスの意義とその分類
    • 3-1-1.株式発行の種類
    • 3-1-2.転換社債とワラント債
  • 3-2.増資と株主利益
    • 3-2-1.増資
    • 3-2-2.内部留保
    • 3-2-3.情報効果
  • 3-3.ベンチャー・キャピタル
    • 3-3-1.ベンチャーと資金調達
    • 3-3-2.ベンチャー・キャピタル
第4章 負債ファイナンス
  • 4-1.倒産コスト
  • 4-2.負債コストの決定
    • 4-2-1.最終利回り
    • 4-2-2.社債の利回り
    • 4-2-3.格付けと利回りスプレッドとの関連
  • 4-3.スワップ取引
  • 4-4.証券化
第5章 効率的市場仮説
  • 5-1.効率的市場仮説の類型
    • 5-1-1.ウィーク・フォームの効率的市場仮説の実証研究
    • 5-1-2.セミ・ストロング・フォームの効率的市場仮説の実証研究
    • 5-1-3.ストロング・フォームの効率的市場仮説の実証研究
  • 5-2.ポートフォリオ理論
  • 5-3.最適ポートフォリオ
  • 5-4.資本資産価格モデル(CAPM)
  • 5-5.裁定価格理論(APT)
第6章 財務分析
  • 6-1.財務諸表
  • 6-2.安全性分析
  • 6-3.収益性分析
  • 6-4.生産性分析
  • 6-5.成長性分析
  • 6-6.包括利益を用いた分析
  • 6-7.損益分岐点分析
    • 6-7-1.損益分岐点売上高
    • 6-7-2.安全余裕率
    • 6-7-3.目標利益と売上高
  • 6-8.資本回収点分析
第7章 資本コストと負債コスト
  • 7-1.資本コスト
  • 7-2.レバレッジ効果
  • 7-3.MM理論の3つの命題
    • 7-3-1.MM命題1
    • 7-3-2.MM命題2
    • 7-3-3.MM命題3
  • 7-4.法人税
第8章 投資決定
  • 8-1.投資の意義
    • 8-1-1.投資決定と経済
    • 8-1-2.投資の対象と種類
  • 8-2.投資案と採択
    • 8-2-1.投資案との相互関係による分類
    • 8-2-2.投資決定のタイプ
    • 8-2-3.キャッシュ・フロー
  • 8-3.拡大投資に対する投資決定の方法
    • 8-3-1.投資決定方法
    • 8-3-2.回収期間法(pay-back period method)
    • 8-3-3.平均投資利益率法(average rate of return method, ARR法)
      (または会計的投資利益率法:accounting rate of return method)
    • 8-3-4.貨幣の時間価値
    • 8-3-5.正味現在価値法(net present value method, NPV法)
    • 8-3-6.内部収益率法(internal rate of return method, IRR法)
    • 8-3-7.正味現在価値法と内部収益率法
    • 8-3-8.資本割当(1期間資本割当モデル)
第9章 オプション
  • 9-1.オプション取引
  • 9-2.コール・オプション
  • 9-3.プット・オプション
  • 9-4.オプション価格モデル
第10章 合併・買収と企業再編
  • 10-1.日本のM&A
  • 10-2.M&Aの種類
  • 10-3.M&Aのメリットとデメリット
    • 10-3-1.M&Aのメリット
    • 10-3-2.M&Aのデメリット
  • 10-4.友好的M&Aと敵対的M&A
  • 10-5.買収防衛策
    • 10-5-1.アクティビスト・ファンド
    • 10-5-2.敵対的買収防衛策
第11章 配当政策
  • 11-1.配当
  • 11-2.MM理論の配当理論
  • 11-3.市場の不完全性
  • 11-4.自社株買い
  • 11-5.自社株買いと株主価値
  • 11-6.税金と自社株買い

  • 基本問題と解答
  • 引用・参考文献
  • 現価表(1)
  • 現価表(2)

著者紹介

孔 炳龍(Kong Byeong Yong)

駿河台大学経済経営学部教授。韓国延世大学校経営大学客員教授(2013年8月~2014年3月)、城西大学経済学部兼任講師(2024年)、博士(会計学・中央大学)

    【主要著書】
  • 『経営者利益予測情報論―包括利益の有用性について―』森山書店、2008年
  • 『一般意味論からみる簿記原理』創成社、2014年
  • 『新版 財務会計論』(共著)税務経理協会、2014 年
  • 『商業簿記3級 簿記原理ワークブック』青山社、2014年
  • 『会計情報と簿記原理』創成社、2020年
  • 『時価会計論 2つの時価会計』創成社、2021年
  • 『法人税法概論 法的ロジックと税務情報』(共著)創成社、2022年
  • 『ファーストステップ簿記3級問題集』創成社、2023年
  • 『財務諸表開示行動と投資者心理』創成社、2023年
  • 『企業と税 法人税法と会計』創成社、2024年
  • 『メンタルアカウンティング 心の会計』青山社、2024年
  • 『法人税法基本問題集』デザインエッグ社,2024年
※発行時の奥付より

装幀